去年の夏頃からだろうか、鞄を買おうと思っている。いま使っているのは義弟から貰ったもので、TAKEO KIKUCHI。デザインも使い勝手もよかったので気に入っていたが、なぜかすぐボロボロになった。(書いてもいいだろうな)モノがよろしくないのかしら。使い始めてすぐに持ち手の根の部分が壊れた。接合部の革がめくれた。しばらくしたら表皮が剥がれ出し、いまは結構無残な姿に。それでも使い続けているのは、いざ買おうと思ってみてはいるのだけれど、なかなか気に入ったものが見つからないから。難しく考えすぎなんだとは思う。一生モノという概念がチラつく。
夏のバーゲン時期に見つけてかなり買おうかどうしようかと前向きに迷った鞄がある。ABA HOUSEだった。結局、見送った。しばらく後悔した。一度見て迷い、次に行ったときにあったら買ってもいいかな、と思っていると、案の定、だ。買い物ってタイミングが大きい。逃したらしばらく呪縛に囚われて悶々と過ごすハメになる。
秋口、ようやく琴線に触れる鞄、登場。キャサリンハムネット、ちょっと迷ったのはマチが狭いのと作りに些かの(本当に些かの)疑問が。そのときショップの人とずいぶん話した。年配の、いかにも鞄一筋でやってきました、といった感じの年季の入った店員さんだった。
鞄の耐用年数は1万円×年数、だとか(3万円なら3年、一生モノという観点で見ると普通に買う鞄では間に合わない)、ビジネスの鞄にしても、ひとつではなく二つは所持し、それを持ちまわしするのが大切なんだとか。スーツや靴もそうだものな、と僕は素直に聞いた。だからといってハムネットのその鞄をすぐには買わなかった。バーゲンまで待とうと思った。でも鞄とかって結構セール対象外になったりするよな、と思いつつも。
この冬のバーゲン開幕。とりあえず鞄を見に行く。
やはり、対象外。……とほほ、だがそれより実はショックだったのは、それまでにも何度か見ていたハムネットのその鞄を正月明けて見にいくと、なんか「コレだ!」的心的ニュアンスが薄れていたこと。まったく気がなくなったわけでもないのだけれど、むむむ、…また迷う。正規値段でも必需は必需だから、買ってもいいかな、と正直考えていたのだ。なんか、気持ちがのらない。結局この日はやめる。
なんとはなしに普段は行かない鞄専門店も覗く。
そこで、夏のバーゲンで逃していたABA HOUSEの鞄を見つけた。驚いた。逃した後も気にはなっていてあれこれ調べ、それが相当前に発売されたものだと知っていたので。タイミング的にもうないと思っていたので。
むむ、そしてここでもまた、自分の気分が逸れていることを思い知らされる。やはり買い物はタイミングだな。以前好きだった女の子とばったり街中で出くわし告白のタイミングがやってきたのに、なぜか「違う」気がして恋が密かに終わっていたことを思い知るような感じ、なんとはなしにセツナイ。
さらに、百貨店の雑貨を扱う一角で。これはビジネスで使うにはやや苦しいか、paul smithのカジュアルなバッグを。黒に赤が利いているその鞄は、出始めた頃ずっと気になっていた。なんでぇ? あまり人気なかったの? ずいぶん安くなっている。揺れる。いま欲しいのは仕事に行く際に持てる鞄、これでは無理、…か? 本当に? と思い始める。ナップザックで出勤している教員もいるぞ、とか、これとフォーマルなバッグの二つを使いまわしすればいいのでは? などとあれこれ思考は自分(の欲望。それも一時の)に優位なような理屈を捻りはじめる。
危ない危ない、手にとってレジにむかってしまうところだった。
とにかくいまはビジンスで使えるフォーマルな鞄を探すこと。もうしばらくは運命的な(鞄との)出逢いを求めて迷うことにする。いつまでボロボロのTAKEOを持ち続けなければならないのかしら。はやく手放したい。
夏のバーゲン時期に見つけてかなり買おうかどうしようかと前向きに迷った鞄がある。ABA HOUSEだった。結局、見送った。しばらく後悔した。一度見て迷い、次に行ったときにあったら買ってもいいかな、と思っていると、案の定、だ。買い物ってタイミングが大きい。逃したらしばらく呪縛に囚われて悶々と過ごすハメになる。
秋口、ようやく琴線に触れる鞄、登場。キャサリンハムネット、ちょっと迷ったのはマチが狭いのと作りに些かの(本当に些かの)疑問が。そのときショップの人とずいぶん話した。年配の、いかにも鞄一筋でやってきました、といった感じの年季の入った店員さんだった。
鞄の耐用年数は1万円×年数、だとか(3万円なら3年、一生モノという観点で見ると普通に買う鞄では間に合わない)、ビジネスの鞄にしても、ひとつではなく二つは所持し、それを持ちまわしするのが大切なんだとか。スーツや靴もそうだものな、と僕は素直に聞いた。だからといってハムネットのその鞄をすぐには買わなかった。バーゲンまで待とうと思った。でも鞄とかって結構セール対象外になったりするよな、と思いつつも。
この冬のバーゲン開幕。とりあえず鞄を見に行く。
やはり、対象外。……とほほ、だがそれより実はショックだったのは、それまでにも何度か見ていたハムネットのその鞄を正月明けて見にいくと、なんか「コレだ!」的心的ニュアンスが薄れていたこと。まったく気がなくなったわけでもないのだけれど、むむむ、…また迷う。正規値段でも必需は必需だから、買ってもいいかな、と正直考えていたのだ。なんか、気持ちがのらない。結局この日はやめる。
なんとはなしに普段は行かない鞄専門店も覗く。
そこで、夏のバーゲンで逃していたABA HOUSEの鞄を見つけた。驚いた。逃した後も気にはなっていてあれこれ調べ、それが相当前に発売されたものだと知っていたので。タイミング的にもうないと思っていたので。
むむ、そしてここでもまた、自分の気分が逸れていることを思い知らされる。やはり買い物はタイミングだな。以前好きだった女の子とばったり街中で出くわし告白のタイミングがやってきたのに、なぜか「違う」気がして恋が密かに終わっていたことを思い知るような感じ、なんとはなしにセツナイ。
さらに、百貨店の雑貨を扱う一角で。これはビジネスで使うにはやや苦しいか、paul smithのカジュアルなバッグを。黒に赤が利いているその鞄は、出始めた頃ずっと気になっていた。なんでぇ? あまり人気なかったの? ずいぶん安くなっている。揺れる。いま欲しいのは仕事に行く際に持てる鞄、これでは無理、…か? 本当に? と思い始める。ナップザックで出勤している教員もいるぞ、とか、これとフォーマルなバッグの二つを使いまわしすればいいのでは? などとあれこれ思考は自分(の欲望。それも一時の)に優位なような理屈を捻りはじめる。
危ない危ない、手にとってレジにむかってしまうところだった。
とにかくいまはビジンスで使えるフォーマルな鞄を探すこと。もうしばらくは運命的な(鞄との)出逢いを求めて迷うことにする。いつまでボロボロのTAKEOを持ち続けなければならないのかしら。はやく手放したい。
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